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放送教育ネットワーク




公開保育・富士幼稚園

一人一人の育ちにつながった放送利用

東京都台東区立富士幼稚園園長 八重樫純子

 11月5日放送教育研究会全国大会の研究発表会が当園でありました。晴天に恵まれ全国から150人ほどの幼稚園、保育所、小学校の先生方がみえられました。
富士幼稚園の子どもたちが、さまざまな場面で自分から遊ぶ姿や全園児が心を合わせ取り組んだお祭りパレードの様子、学級で絵本やテレビや人形劇に集中して見入る姿などを参観していただきました。

(1)参加者の方々の声
子どもたちがいきいきと主体的に活動していてよかったと思います。
素材の豊富さや、場の活用の仕方を学びました。
放送関係の機材の使い方、素材の準備の仕方などとても勉強になりました。
親子同時視聴の大切さがよくわかりました。
お祭りで使ったはっぴをたたむ姿を見て、自分のことを自分で しようとする身辺自立の指導が丁寧にされていることがわかりました。
先生の話を聞く園児たちの様子を見て、人の話を聞く態度が立派でした。聞いて理解する、聞いて楽しむは学習の基礎です。
遊ぶ態度、学ぼうとする態度の両面が育っていることが感じられました。
子どもらしくのびのびとした様子が見られ、心の育ちを感じました。
保護者の方が道案内として角かどにいてくれて、道に迷うことなく大変わかりやすくてよかったです。さすが富士幼稚園と誉められました。
お借りした小学校理科室での接待が、昔を思い出して懐かしいと喜ばれました。

(2)研究を終えての職員の感想より
テレビを見せるうえでの基礎・基本があることを、今回の研究を通して知ることができました(光線・位置関係・音量・距離感など)。
『つくってあそぼ』の番組を見て、最初、模倣に終わってしまうことを心配していましたが、幼児は、初めは真似であっても、作る過程で新しい方法や遊び方を自分たちで考え、自分たちのものにしていくのだということを実感しました。
放送教育を通して、日々の保育の中で「子どもの思いを丁寧にみとること」、「学級の実態、一人一人の 子どもの成長・発達をみとること」、「その実態に合わせて保育を展開すること(テレビ利用を含めて)」の重要性、また、そのことが保育者自身の大きな課題だと感じ、受け止めることができたことはとても収穫でした。
テレビ視聴を教材の一つとして活用することにより遊びが広がったり、幼児が自分をのびのび表現したりできるようになったことがうれしかったです。
放送教育も教材の一つとして教師がよく見てよく考え、選択して使って いくことで、保育の内容の広がりになると感じました。そして教師の教材研究がとても大切だと実感しました。

(3)放送教育の研究を進めての成果
①子どもたち一人一人の育ちにつながったこと。
②先生方の日々の努力や教育に自信がもてたこと。
③保護者・地域の方々が一体となって教育を進めていること。
放送教育の番組や教材が身近になり、今後の保育に生かしていけること。

参会者たちに「おおかみと7ひきの
こやぎ」の人形劇を見せる5歳児

受付をしてくださった保護者の方々

実践研究交流会で討議をする参加者

OHPを使って「うみのはなし」をする5歳児

キングブロックを使った電車で遊ぶ3歳児


番組研究交流会

感動のある学びと豊かに生きる力を育む放送教育
~「親子同時視聴」の実践をとおして~

山口県山口市野田学園幼稚園教諭 河端理恵

はじめに
本園の放送教育への取り組みは、昭和31年より始まり、過去NHK放送教育研究指定園の委嘱や放送教育研究会全国大会の会場園になるなど研究の灯を燃やしてきました。現在もその灯を消すことなく、視聴指導を続けています。視聴にあたっての留意点は、
① 継続視聴の基本線にたって
② 感銘を大切にして楽しく視聴する
③ 保育者の言葉かけで意識化を助ける
④ 実践化への過程を長い目で見守り育てる
⑤ 幼稚園と家庭が連携をとりながら協力していく
の5点を念頭におき、ラジオやテレビの継続視聴、そして「親子同時視聴」の実践にも取り組んできています。

(1)親子同時視聴とは・・・
 放送はいろいろと優れた特性を持っていますが、なかでも「同時性」は他の教材ではみられない放送独特の持ち味だと言えます。その特性を生かして、放送教育の効果をより一層充実したものにしようとするのが「親子同時視聴」の実践です。
実践の方法
 ・ 園が指定した番組を、幼児と保育者は園で、 保護者は家庭で視聴する。(録画も可)
 ・ 幼児は園でいろいろな発展活動をし、降園後、その活動内容や視聴した共通経験をもとに親子で話し合いをする。
 ・ 記録用紙に話し合った内容などを記入して提出してもらう。
 ・ 保育者は提出された記録をまとめ、参観日などの場で話し合いの時間を持ち、家庭との連携を深めていく。
実践の効果
 ・ 話す言葉が発達する。
 ・ 親子の対話の材料になる。
 ・ 教育内容、子どもへの理解(保護者)
 ・ 保育者(園)と保護者(家庭)の連携の深まり

(2)実践例『こどもにんぎょう劇場・すてきな三にんぐみ』を視聴して

健やかな想像力を育み、心情豊かな幼児に育てていきたいと願い『こどもにんぎょう劇場』を指定番組とし、継続視聴しています。
『すてきな三にんぐみ』視聴後、登場人物の気持ちを、自分の気持ちと重ね合わせて考えイメージする子どもたちの姿が見られました。そして「お城づくり」という共通のテーマにむかって友だちと協力し、イメージを共有しながら一人一人が充分に楽しんでいる姿から、子どもたちの大きな成長を感じる実践となりました。
また、3回目の「親子同時視聴」ということで、あらすじだけでなく、心情面においての会話も深まり・広がりを感じ、継続することの必要さを実感しています。

「三にんぐみのお城ができたよ」

「三にんぐみの旗がいるよね!」

「ジョーイのお家も作ったよ!」

(3) 実践をとおして
10月までの実践の中でわずか3回の「親子同時視聴」でしたが、多くの成果を見ることができました。
① 内容を理解し、自分の思いをさまざまな方法で表現することができるようになった。
② 親子でお話の世界を共有する喜びを持てるようになった。
③ 園と家庭とのつながりが深まった。
④ 幼児の心のメッセージの読み取りや、温かい受けとめ方の大切さを感じた。

(4)今後の取り組み
今後さらなる継続視聴と「親子同時視聴」の実践を積み重ねることで、子どもたちがお話の世界を広げていける力をもち、そして、心情豊かな心で相手の思いに寄り添い、思いやることができる子どもに育っていけるよう援助していきたいと思います。
また、親子関係が希薄となってきた現在、感動を共有できるような親子の対話への手助けにも努力していき、園と家庭が連携し、両者の目でより充実した子どもの育ちを求めていきたいと思います。

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